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El que rie ultimo rie mejor.

最後に笑う者が勝者

戦国ブログ型朗読劇「SAMURAI.com 叢雲-MURAKUMO-」 Blu-ray感想

 

戦国ブログ型朗読劇「SAMURAI.com 叢雲-MURAKUMO-」 [Blu-ray]
 

 

youtu.be

出演大谷吉継……中村悠一 http://www.sigma7.co.jp/profile/m_51.html石田三成……杉田智和 http://www.atomicmonkey.jp/jp/archives/talent/tomokazusugita片倉小十郎景綱……安元洋貴 http://www.sigma7.co.jp/profile/m_48.html森蘭丸・忠政……松岡禎丞 http://www.imenterprise.jp/data.php?id=84直江兼続……市瀬秀和 http://ameblo.jp/ichinose-amesta/音楽監修 吉田兄弟吉田良一郎WASABI 津軽三味線(吉田良一郎)、尺八(元永拓)、箏(市川慎)、太鼓(美鵬直三朗)

 


見終わってからの第一の感想が「(鼻をすすりながら)すごいものを見てしまった…」だったあたりでお察しください。
エイトの新曲発売週に関係のないブログを書いているあたりでお察し下さい(なぐりがきBEAT管楽器の入り方がシャレオツであがる曲です。ヤンマー・倉丸・三馬鹿パートが可愛いと評判の曲です。MVもよいです。映画破門の主題歌なのでヒットしますように)
当時観劇された方の感想ブログがいっぱい書かれている中、それでも書きたい…!となったテンションのまま書きます。

それにしても2012年の作品ですか。私がジャニオタ出戻ったころの作品ですか。当時リアルタイムで見たかったなー。いや見てたら今頃、ジャニオタと声優オタの二足の草鞋に(芸人オタは半ば引退状態ライトファンに落ち着いている)おそ松さん以来、ものすごい勢いで中村さんに転び、その延長で杉田さんに転び、小野さんと神谷さんに転び、安元さんも気になり、福山さんも気になりと、いや私のことはどうでもよいんですよ、それよりも叢雲ですよ。

まずは幼き日の一幕がナレーションで入り、キャストパレードなのですが、いきなり格好良い…ジャニオタも大好きなやつ。WASABIの演奏に合わせて市瀬さんによる殺陣で文字通り幕が開き、安元さんと松岡さんがすれ違い客席側に向かって目を伏せ、最後中村杉田両氏が奈落からそろって登場するのですが、背を向けて立っている杉田さんと、顔を隠していたという史実にのっとっているのか扇子で顔を隠しながら現れる中村さんという構図が格好良い。もうこれだけで期待値がぐんと上がるし、それは裏切られなかったのです。

始まってしまえば、良い声と良き音楽の洪水に酔ってしまいそうでした。導入部でキャラクターや世界観がすっと入っていき、掛け合いもよい。どこまでアドリブなんだろう…と思わせる一幕もありつつ、冒頭は笑いの要素が強く、それでもどこか不穏さがあり、あっという間に物語に引き込まれてしまいました。良い脚本だなぁ。
まだ年若い蘭丸を見守る大谷石田の年長者としての眼差しとか、太閤秀吉と石田大谷のエピソードとか、片倉と政宗の兄弟感というか祖父と孫感というか主従なだけではない信頼感とか、いくつか見た時代物のイメージと反してシニカルな直江とか、細かなところが丁寧に描写されていて見ていてストレスがない。

どうしても中村さんを贔屓してしまうのですが、杉田さんも引けを取らない。天才肌と秀才肌、中の人的にもぴったりなような真逆なような不思議な配役で、でも説得力がある。
狂言回しの蘭丸の響きも心地よい。片倉の深い声もよい。口では何と言おうと、主君を大事に、第一にしている片倉直江と、最終的に自分たちの戦いと言い切る石田大谷の対比も見事です。片倉と直江の狸ぶりがなかなかだし、アドリブ入れてにんまりなおふたりがよい。松岡さんの蘭丸と忠政の声の違いががらっとかわるところもよい。
石田の不器用さが悲しくて愛しいし、大谷が切ない。大谷は笑い方に凄みがあるし、間の取り方緩急のつけ方が上手。
頑なに幼名を呼び続ける大谷が今の名前を叫ぶシーンはここで活きるんだなって。
関ヶ原の石田大谷の声の波動がびりびり来るし、抑えた声音がまた絶品。鬼気迫る演技に後半ボロボロ泣きっぱなしでした。

農民たちと石田のやり取りでさらにボロボロ泣けて、結び飯のやり取りがすごく石田の優しさというか不器用さがにじみ出ていて、最後の「泣いてはおらぬ」でトドメを刺されついに声を出して泣いてしまいました。

〆の片倉直江のやり取りでしんみりして、最後の挨拶までスキがなく、本当に良い作品でした。


あと余談ですが、中村さんの三方礼がうつくしい。
第一線で活躍されてる声優さんって舞台俳優としてもやっていける方々なんだなって実感しました。

友であり、兄であり、庇護者であり、理解者である存在が自分のために命を張り散っていくのも、自分の策略も命もすべて賭けられる相手に巡りあえたのも、悲しいけれど幸せだったのかな、とか見終わってからずっとぐるぐるしています。今あの辺の時代のドラマを見たら西軍びいきになってしまいそう。